2011年11月22日火曜日

建物から聞こえる不快な音

悩みというよりは、以前からずっと感じていた事なのですが、
街を歩いていると特定の建物から「キーン」とか「ブーン」と音が聞こえて、
それがとても不快な音なのです。。

特に比較的大きな建物で感じる事が多くて、
昔行ったお台場の某博物館ではビルの中で、
また御徒町の某百貨店駐車場では建物の外から30mくらい離れたところでも聞こえます。
一緒にいる人に「不快な音が聞こえる」と尋ねても分かってくれません。

似たような体験としては、今は処分してしまったので試せないのですが、
ブラウン管のテレビも電源を入れると「キーン」という音が聞こえました。
家の中であれば離れた部屋で誰かがテレビの音量0で見ていても、
その「キーン」という響きでテレビが起動していることが分かってしまうのです。
小さい頃は「これはテレビの特性だ」と思って
この不快な音に慣れるほかありませんでしたが、
後で家族に聞いたら誰も「そんな音は聞こえない」という返事でした。

この不快な音の聞こえ方について調べてみると、
どうやら人によって可聴域に個人差があるということが分かりました。
おおよそ20Hz~16000Hzが人が聞こえる範囲で、
この可聴域は加齢とともに狭まっていくということです。
(若者のたむろ撃退のモスキート音なんてものもありますね。)
しかし僕は30代ですが、普通に特定の建物から「キーン」とか「ブーン」とか聞こえます。
可聴域が狭まっていく感じが今のところ無い・・・。

茨城県自然博物館には人や動物の可聴範囲を調べるコーナーがあって、
”音を鳴らすとその音を聞き分けられる動物の模型が動いて、
動物と人とでは聞こえる音の周波数が違うのが分かりますよ”というのがあります。
動物の模型は機械なので動き自体は味気ないのですが、
子どもと一緒にやると子どもよりも広い周波数のものが聞こえてしまうので、
自分も動物にように反応してしまいます。前世はケモノかも(笑。

いろいろ考えてみたのですが、
これはどうやら小さい頃からやっていたピアノが原因かもと思います。
生ピアノを弾くと独特の「共鳴」が聞こえて、その「共鳴」が曲を豊かにも繊細にもするので、
弾く方としてはそこも頭に入れて弾くわけです。
(詳しくは「ピアノ 倍音 共鳴 うなり」などで調べてみて下さい。)
アップライトピアノとグランドピアノでさえ「共鳴」に違いがあって、
小さい頃に慣れきったアップライトからグランドに替えた学生の時、
アップライトとは異なる「共鳴」を美しくコントロールするのに苦しんだ記憶があります。
だから日常の不快な音についても無意識のうちに
聞ける能力がついてしまったのかもしれません。
僕のピアノの腕は本当にどうしようもないほど下手なので分かりませんが、
ピアノが上手い方や調律師の方でしたら
日常の不快な音がもっと深刻な悩みかもしれないです。

家の電子ピアノは10年前の機種なので、
こういった共鳴の再現が弱く、極端に言えば音がのっぺりとしているので、
本来聞こえるはずの音が聞こえないことが不快だったりします。
電子ピアノの音に頼ってしまうと本物の音を制御するのに苦労するので、
聞こえるはずの音が鳴らないことに慣れてしまうのは怖いことでもあるのですが、
でもよくよく考えればそこまでの追及を必要とするシーンもないので、
電子ピアノの音については割り切って考えるのは重要です。
最新の電子ピアノの上位機種には倍音の共鳴を再現したものもあるので、
どの程度鳴るのか興味ありますが。。

・・・とまあ色々と書きましたが、建物から聞こえる音には不快感をおぼえて、
電子ピアノの音については聞こえるはずの音が鳴らないことに不快に思うって、
少しワガママですね(笑。
考えようによっては建物から聞こえるその不快音も
耳の年齢状態を探るバロメーターにもなるわけで、
何だかそんな建物の不快な音にも少しだけ愛おしさを覚えてきたんですけど。。

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